「債務整理」に関するお役立ち情報
債務整理のリスクとその回避方法
1 債務整理のリスクは主に3つ
債務整理をすることによる代表的なリスクは、次の3つが挙げられます。
①自宅(持ち家)を失うリスク
②連帯保証人に一括請求されるリスク
③家族や知人との関係が悪化するリスク
債務整理の方法は、主に3つの方法がありますが、債務者の方の状況に応じて適切なものを選択することで、上述のリスクを回避できる可能性があります。
以下、それぞれのリスクの回避方法について説明します。
2 自宅(持ち家)を失うリスク
住宅ローンが残っている場合、住宅ローンの会社に対して債務整理を行ってしまうと、自宅に設定されている抵当権が実行されて売却されます。
その結果、自宅を失うことになります。
住宅ローンが残っていなくても、自己破産を選択した場合には、基本的には破産管財人によって自宅が売却されます。
自己破産はすべての債権者を対象としますので、住宅ローンが残っていてもいなくても、自宅を失うことになります。
これに対し、任意整理は対象とする債権者を選択することができますので、住宅ローンが残っていても、住宅ローンの会社を対象から外すことで自宅を守ることができます。
また、個人再生はすべての債権者を対象とする手続きではありますが、一定の要件を満たす場合には、住宅ローンだけは従前とおり支払い、他の債務を減額するという制度を利用することができます。
これにより、自宅を残せる可能性があります。
3 連帯保証人に一括請求されるリスク
連帯保証人がついている債務がある場合、その債務を債務整理の対象とすると、連帯保証人に対して残債務を一括で支払うよう請求されてしまいます。
これを回避するためには、任意整理を選択し、連帯保証人がついている債務以外の債務の返済条件を変更します。
4 家族や知人との関係が悪化するリスク
家族や知人から借金をしている場合、債務整理をすると人間関係が悪化してしまう可能性があります。
これを回避するためには、任意整理は有効です。
連帯保証人がついている債務と同様に、家族や知人以外の債権者を対象とすることで、関係の悪化を回避することができます。