「債務整理」に関するQ&A
債務整理をしてもカーリースの契約はできますか?
1 債務整理後はカーリース契約が困難になる可能性があります
債務整理をすると、一定の期間が経過するまでは、改めてカーリースの契約をすることが難しくなる可能性があります。
債務整理をすることによって、信用情報に事故情報が登録されることがあるためです。
事故情報は、債務整理をした後、一定期間が経過するまで抹消されないとされています。
債務整理前から存在していたカーリース契約の場合は、債務整理の方法によっては、解約を回避できる可能性はあります。
以下、カーリース契約と信用情報の関係、および債務整理前にしていたカーリース契約への影響について詳しく説明します。
2 カーリース契約と信用情報の関係
信用情報とは、貸金業者等が加盟している信用情報機関が管理する、債務者の方の借入れや返済状況に関する情報です。
貸付けやクレジットカードの作成の審査の際に、重視されることのひとつは返済能力です。
一般的に、債務整理をした場合には返済能力に問題があると判断され、債務整理の対象となった貸金業者等を通じて、信用情報機関が事故情報を登録します。
信用情報機関には、CIC、JICC、KSCがあり、事故情報の登録機関はそれぞれ異なるといわれています。
最も長いものでは、完済から5年間経過後、事故情報を抹消するとされています。
例えば、任意整理後、60分割(5年間)で残債務等を返済する場合、滞りなく返済したとしても10年間は事故情報が登録されることになります。
カーリース契約の申込みにおいては、リース会社は申込者の審査のため、信用情報を確認すると考えられます。
審査の過程において、事故情報の存在が確認された場合、リース会社は審査を通さないという判断をすることがあります。
事故情報が抹消された後であれば、改めてカーリース契約ができる可能性はあります。
3 債務整理前にしていたカーリース契約への影響
債務整理前にしていたカーリース契約については、任意整理であればカーリース契約を解約せずに済む可能性があります。
任意整理の場合、対象とする債権者を選ぶことができるためです。
カーリース会社を対象から外すことで、解約を回避できます。
ただし、債務額や収支状況からみて、個人再生または自己破産に方針変更をする可能性がある場合、一部の債権者のみを任意整理の対象とすることについては慎重に判断する必要がありますので、弁護士に相談したうえで決めるべきといえます。
個人再生や自己破産の場合、すべての債権者が対象となります。
カーリース契約をしている会社も手続きの対象となるため、通常であればカーリース契約は解約されます。
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